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まさ時勢

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交響詩篇エウレカセブン

BONSE原作のオリジナルアニメ。全50話。アニメの評価・批評・考察です。

ネタバレ注意。
あらすじ
 スカブ・コーラルと呼ばれる珊瑚のような大地が地表を覆い、目に見えない未知の粒子トラパーの波が大気中を漂う、とある惑星。その辺境の街ベルフォレストに住む14歳の少年レントンにとって、世の中は「最悪」で満ちていた。そんな彼にとって唯一とも言える楽しみは、トラパーの波に乗って滑空する空中サーフィン、リフをする事。ある日の晩、突然見たことも無いLFOが自宅に墜落しレントンの部屋を半壊させる。巨大なリフボードで滑空する人型機動メカ、LFO。世界最古の機体 、ニルヴァーシュ type ZERO(通称・ニルヴァーシュ)の中から現れた神秘的な少女・エウレカ。成り行きから戦いに巻き込まれるレントンは、ゲッコーステイトのリーダーであるホランドとエウレカの誘いを受け、旅立ちを決意する。やがて様々な出会いや経験を得て少年は成長し、その少年のひたむきさがエウレカ、ホランド、そして世界の運命を変えてゆく・・・。


 この記事を書こうか本当に迷った。この作品を評価してる記事はたくさんあるし。でも俺の人生に影響する大切なアニメのひとつ。いっぱい書くのでよかったら読んでみてくれ。そして、これを読んでこの作品に少しでもいいので触れてほしい。既に評価は決まってます。
10点中10点満点です。


 この作品は”オマージュ”されてるところがあちこちに散りばめられてる。それを踏まえて感想・考察し、掘り下げることにする。
 各登場人物は他の作品のオマージュに近く、その一つであるファースト・ガンダムはわかりやすい。例えば、ファースト・ガンダムのカツ・レツ・キッカとエウレカの子供たち3人は人種・性別まで類似していてる。ガンダム最終回でアムロの声を受け取った子どもたちがアムロ脱出の指標になっていて、スペース・ノイドである子どもたちの新たな可能性が感じられる(ニュータイプかもしれない)が、逆に本作では等身大の子どもたちの成長が明確に描かれている。ガンダムのような突出した才能としての表現ではなく、個々のパーソナリティに言及した形で描かれている。
(※エウレカの子供3人、上:モーリス左:メーテル下:リンク)

(※ファースト・ガンダム、左からカツ・レツ・キッカ)
 特にその成長が見られるのがモーリスなのだが、エウレカの知らないところでストナーのカメラに興味を示したり、終盤ではグズる弟達をなだめるなど年長者としての自我が備わってきている場面が見られた。また、最初は母親であるエウレカを取り上げる邪魔な存在であったレントンだったが、共にすごす内にエウレカや子どもたちへの愛情の深さを知り、最終回ではレントンのことを”父”と呼ぶようになる。”家族”を知らないエウレカにとって、子どもたちが”家族”を学ぶ良い実践の場になっている点でも、子どもたちの立ち位置は大きな意味を持っていたように感じた。


 そしてもうひとつ、ファースト・ガンダムのアムロホワイトベース逃亡とその後に出会うランバ・ラル&ハモンは、レントンが月光号から家出・レイ・チャールズ夫妻との邂逅と酷似している。ガンダムでのランバ・ラルは寡黙なタイプであり、背中でものを語る印象であるのに対し、本作ではレイ・チャールズ夫妻は説得力を持って力強く話し、チャールズの言葉である「信念を貫くこと」、「自由であることの責務」をレントンに教えるという違いが見られる。また、両親の思い出のない彼にとってレイ・チャールズ夫妻は初めて触れる生身の”親”の温かさを教える存在であり、それが後に彼とエウレカ、そして3人の子どもたちと”家族”を築くための良き手本とつながる点が素晴らしく、感動した。
(レイ&チャールズ夫妻)

(ランバ・ラル&ハモン)


 
 上記は登場人物でのオマージュの一部を考察したが、物語の”キーロボット”であるニルヴァーシュや、ジ・エンドはエヴァに似ている。また中盤の鬱展開もそれに近い。しかし、本作は実はニルヴァーシュやジ・エンドに”自我”が存在し、終盤ではニルヴァーシュと対話する場面がある。また、15話くらいから欝っぽい展開になっていき、それが元でレントンは家出をするのだけど26話の前半の最終回ともいえるエピソードを転機に、そこからプラス思考へ転換していく。
26話は個人的に最も心打たれる話だった。最高。


 そしてこの作品のテーマの一つである”共生”について。これもオマージュされている。異なる種族であるレントンとエウレカだが、∀ガンダムも異なる種族での共生を描いている。全く違う世界観ではあるが、テーマの根底につながりが見える。また、本作の良い所が、人類と異人類というマクロな視点での共生だけじゃなく、レントンとエウレカそして、3人の子どもたちという血の繋がらない者同士がひとつの家族になっていくミクロな視点での共生も伏せて描いている点。オマージュとしての話は。ここまでにする。書いてる内にきりがなくなってきた。それだけいっぱいあります。


 ここでひとつ、多すぎるオマージュは作品自体のオリジナリティの欠如というマイナスな面が見えるが、ただ単にオマージュ・リスペクトに終わらず、そこに新たな解釈を掘り下げることで独自のストーリーを組み立てた点を評価してる。先人の作品を愛した上で”俺たちならこうする”
というようなチャレンジ精神、自負や気概を感じた。


 
 次にストーリー全体を通しての感想だけど、全50話もあるとさすがにどの作品もダレる回はつきものになってくる。"伝説のサッカー回"はさすがに擁護できないが・・・w
しかし、全50話する必要はあったと思う。本作はボーイ・ミーツ・ガールであるのが基本で、ただのロボットアニメではない。これは断言できる。登場人物たちの成長の物語であることは上記で描いたとおり。また人類と異人種との共生を描いた点で、レントンとエウレカだけでなく、それに関わる周囲の人々の成長と変化を理解性を書く必要があった。そのための50話だと。
詳しくまとめると、①初期は己の理想現実に固執するばかりに独断的であったホランドは、次第にレントンを認め役割を託し、エウレカを”守る”立場から”見守る”立場への移行。②エウレカを受け入れることができなかった立場から、自身も母親になり慈愛へと想いが変化していったタルホ。③愛するものを救う道を模索し、不利な戦場へと見を投じていくドミニクと、彼と出会うことで、自分の為に生きることを知り想いを成就するアネモネのカップル。これらの変化・成長はエピソードを積み上げてこその賜物である。反面、これらに注力したのに対し、作品の世界観と設定の難解さが最期までぬぐいきれなかった点、語り尽くされなかった謎が残った点など、話数が多いからこその問題点があったかもしれない。
 
 
 音楽についてだが、ジャンルがテクノ・ハウスでほとんどを占めておりファンにはたまらないと思う。自分もここからテクノを知ったし、電気グルーヴも好きになった。また、作中に出てくるロボの名称、各話の題名も既存のバンド名からとったものが多い。佐藤直紀さんもこの作品の音楽を手がけてるいる点も最高。ノリノリだぜぇ~。


 
 最後はメカニックについて、少し紹介するが、読み飛ばしてくれて結構。個人的にまとめておきたいだけなので。
・ニルヴァーシュtype zero spec1
 世界最古のLFOであり、レントンとエウレカを繋ぐ方舟とも言える機体。武器はブーメランナイフ二本で、カットバックドロップターンからの斬撃で戦う。これだけでも十分強いのに、アミタドライブというアタッチメントを付けることで”セブンスウェル”という現象を発生させ、鬼神の如く相手を殲滅する。

・spec 2
 物語中盤にてtype ZEROの基本構造が進化を始めたことから、フレーム全体を刷新・改良しスペックアップした機体。コックピットは複座式のまま、直接会話できるように内装は広くなった。リフボードは二分割で肩パーツとして装着。コンパクドライブのソケットの位置も変わり真ん中のハンドルを持ち上げることで、セブンスウェルを引き起こせる。(レントンとエウレカの意思が共鳴した時のみ)更に、手からチャクラのようなものを発生させて相手の装甲や武装のみを破壊する、”セブンスペクトラム”を発動できる。(かめはめ波)

・spec 3
 type ZEROの最終進化形態。”白銀の巨人”。胸部に高出力の大口径トラパルザー砲を所有し、コーラリアンを一閃する。もはやロボットを超えた生物に・・・。

・ニルヴァーシュ type the END(ジ・エンド)
 アネモネの搭乗機。連邦軍最強のKLF。type zeroが光ならジ・エンドは闇。武装は両腕に収納された二本のブレードのほか、有線リモートでオールレンジ攻撃ができるクローが2基。敵を追尾するホーミングレーザー18門×3基。胸付近にある2門の放射口から放出される、物理的ダメージと精神的にダメージを与えるトラパー波”バスクード・クライシス”。戦いのために生まれた殺戮マシーン。終盤では自身の本当の気持ちに気づいたアネモネに呼応し覚醒。白銀の機体に変わり、type zeroのような自立した意思を持つようになる。

・ターミナス type B303 デビルフィッシュ
 物語終盤ホランドが乗った機体。CFSと呼ばれる神経系覚醒薬物を投与することで超絶的なマニューバを繰り出し、高い戦闘能力を発揮する。それ故操縦者の肉体と精神を蝕み、ライダーを死に追いやるため封印されていた。背面に2門のロングレンジレーザーと8門のホーミングレーザーを所有。内蔵された高出力バーナーで大気をとびこえることも可能。
・スピアヘッド SH-001
 チャールズ夫妻の専用機。青がチャールズ、赤がレイ。特徴としてリフボードが手と腰にくっついている。通常のLFOではできない”サーカス・マニューバ”を展開し、自由に空を駆け巡る。


 
 まとめとして、この作品に出会えて本当に良かったと心の底から思う。これ見てなかったらアニメとか全く見ない人生だったかもしれない。そしてオリジナルアニメとしての最高傑作だと俺は思う。”オマージュ”じゃねえ”パクリ”だろ、とか意見は色々あるだろう。それも個人的にはちゃんと汲み取って解釈した。この作品がパクリだと考える人はもう一度よく考えてみてほしい、
重要なのは製作者の”敬意”と、違う作品である”意義”が存在することを。


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